圧縮ばねは、またの名を「押しばね」といい、圧縮荷重を受けるもので線ばねの代表的な種類です。
圧縮ばねを形状で分類しますと、一番オーソドックスな円筒形コイルばねの他、円錐コイルばね、たる型コイルばね、鼓型コイルばね、片絞りコイルばね等の種類があります。その他には、ピッチを変化させて巻く不等ピッチばねもあります。
圧縮ばねが使用される場所は、自動車やバイクのサスペンションスプリングやクラッチスプリングのような精密さを要求される所から、雑貨や椅子などの生活日用品にまで、さまざまな分野にまたがっています。
圧縮ばねの端面は、平らになるように座巻を付けて研削した形状が一般的です。これをクローズドエンド研削といいます。一方で、ばねの線径が細い場合には、品質に影響が少なくコストもかかるので、座巻だけ施して研削しないこともあります。これをクローズドエンド無研削といいます。また、座巻を付けない状態で、巻きっぱなしの形状に仕上げることもあります。これをオープンエンドといいます。